先日、宮田章司師匠をお招きして、「江戸の売声」というタイトルで講演会を致しました。
毎日、甘酒を飲んでいらっしゃる師匠は、気さくで、お話好きの大変お元気な方でした。
落語も唄声をベースに作られているという事で、江戸の文化そのもので、とても勉強になりました。
江戸時代の非常に慎ましやかな生活の中に、売りに来ない物は無い、又不用の物は何でも買ってくれるというリサイクル時代は、無駄の多い現代の私達は、大いに見習わなければなりません。
お正月の「お宝売り」に始まり、季節毎の色々な売声を、風情を感じさせ乍ら、高らかに披露して下さいました。
お馴染み、「朝顔売り」等、余韻を持って延す処等、長唄の節回しにとても似ています。
「蒟蒻売り」はとても長くて面白かったです。水戸で作られ、藁で包まれ、船に揺られて上方へ行き、おでん鍋に入れられ化粧して、食してくれる人を待っている。という随分長い物語風な唄声です。
「飴屋」は「雨の四季」の中に出て来る私達の耳にある売声でした。
今でも、どんどん発掘される売声を研究なさっているそうです。又いつの日かお目にかかりたいと思います。師匠の大切な事は、出会い、だそうです。
最後に「売声はツボが大事、情緒を持って演じる事を一番大切にしています。」と、おっしゃった言葉、そのまま私達の長唄へ置き換えられると思いませんか。
|